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美肌と成長ホルモン
眠りはじめの体温が下がると、
もう一つ嬉しいことがあります。
それは美容にも効果があることです。
睡眠がお肌の再生に重要であることは、よく知られていますが、
臨床的には不眠症が改善すると、体重が減少するという人が多く見られます。
成長ホルモンの主な作用は成長促進ですが、
その他に糖分、脂肪、タンパク代謝にも作用しています。
成長ホルモンが増えると、
血糖値が低下し、インスリンの作用が減少します。
またアミノ酸の筋肉への取り組みを促進したり、
脂肪組織を減少させたりする作用も認められています。
睡眠中にもこれらの代謝が行われているのです。
成長ホルモンの分泌タイミングは?
この成長ホルモンは、眠りはじめの3時間に分泌されます。
眠りにはゴールデンタイムがあり、
22~2時がそのピークであると認識されている場合が多いと思いますが、
実際には2時を過ぎても成長ホルモンは分泌されます。
成長ホルモンの分泌のピークは、入眠1時間後で、
就寝時間を遅らせると、成長ホルモンの分泌時間も遅れることから、
時間帯で決まるものではないことが明らかにされています。
成長ホルモンの分泌量と深部体温
分泌量は、睡眠の深さによって決まります。
そして、睡眠の深さは深部体温によって決まります。
運動によって、眠りはじめの深部体温を下げれば下げるほど、
眠りは深くなり、成長ホルモンの分泌が増えるということです。
また、深部体温を下げることによって、
睡眠が深くなると、脳神経を修復するデルタ波が出現します。
このデルタ波が多いほど、翌日のテストの成績が向上したという結果も出ているようです。
夜が遅い生活であっても、
夕方の体温を上げるか、就寝1時間前の体温を上げれば、
成長ホルモンとデルタ波がたっぷり出て、
体も脳もしっかり回復させることができるということです。