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体温変化と眠気
ヒトは深部体温が高くなればなるほど、体が良く動くようになります。
スポーツの好記録は15~20時に出されていることや、
朝に比べて夕方に筋力や持久力が高まることが明らかにされています。
反対に深部体温が下がるほど、眠くなります。
徹夜をしていても、深部体温が最低になる明け方の4時頃には、
ふとした隙に眠ってしまうことがあるように、
これは体内時計の作用における4時頃の眠気と一致しており、
夜勤の仕事でヒューマンエラーが多い時間帯でもあります。
体温変動のリズムはズレにくい
体温変動の作用は他の2つの作用と比べて、ズレにくいので、
一晩の夜更かし程度では、後ろにズレることはありません。
しかし、慢性的に2~3週間夜更しを続けると、
徐々に後ろにズレてきます。
そして、一旦崩れると、なかなか元に戻しにくい点でもあります。
不眠症で悩む方の多くは
体温の変動リズムがズレてしまっており、
体温が高く最も眠りにくい時間帯に消灯して寝床に入ってしまうため、
寝つきが悪い状態になってしまっています。
体温変動のコントロールで、体内時計のズレを最小限に
逆に、体温変動リズムがズレにくいことを利用すれば、
旅行などで一時的に生活リズムがズレてしまう時でも、
体温を上げる時間だけは一定にすることで、
その後の生活への影響を少なくすることができると考えられます。
効果的な体温の上げ方としては、筋肉を使うことです。
つまり、起床から11時間後(6時起床の場合は17時)に
筋肉を使えば、体温を有効に上げることができます。
散歩やランニング、ジムに通ったりしている方々は、
この時間帯に実施することで、深部体温を効率的に上げることができるでしょう。