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自律神経の切り替え
より良く眠るためには色々な要素が絡んできますが、
まず一つの要素として、リラックスを司る、副交感神経を優位にすることが大切です。
基本は生活リズムの整った、規則正しい生活を送ることが第一で、
自律神経の切り替えをスムーズにすることが可能になります。
また過度な疲労やストレスも自律神経の乱れを招くので注意が必要です。
さて、普段の生活の中で、就寝前の1~2時間はどのように過ごされているでしょうか??
食事をしたり、入浴したり、読書をしたり、人によっては軽い運動をしたりと…
時間の使い方は様々ですが、ただなんとなく過ごしてしまいがちなこの時間帯を
意識的に変えていくだけでも、質の良い睡眠を得られるかどうかに関係してくることでしょう。
ここからは、就寝前の過ごし方について、意識するべきポイントを例を挙げながら、見ていきます。
就寝前の過ごし方
●精神が興奮するような音楽、テレビなどは避け、激しい運動も控える
⇒肉体的、精神的な興奮が高まると、眠りにくくなってしまいます。(交感神経優位)
●室内の照明を少し落とす
⇒明るすぎる光は、メラトニンの分泌を阻害し、眠気を妨げてしまいます。
●入浴によって体温を上げ、下がり始める頃に布団に入る
⇒眠気は体温の日内変動と連動しています。
規則正しい生活を送っていると、夜になって就寝時刻を迎えた時には
体温が下がっているので、眠りやすい状態になります。
更に就寝前に一度体温を上昇させてあげると、
体温の下がり方が大きくなり、より眠りやすくなるでしょう。
就寝直前の入浴の際、お湯の温度は38~40℃くらいのぬるま湯が適しています。
(夏場38℃、冬場40℃)
熱めの湯は交感神経を優位にしてしまうため、
どうしても入りたい場合は就寝1時間以上前に済ませておきましょう。
ゆっくり入浴する時間が取れない場合は、
足浴、肘から先を湯に浸ける手浴などを10~15分程度行うのも有効です。
●アロマを焚く、リラックス音楽を聴く
⇒とにかくゆったりとリラックスに入りやすくすることが、
副交感神経の働きを高めることに繋がります。
●カフェインの入った飲料、喫煙も控える
⇒カフェイン、タバコに含まれるニコチンにも
それぞれ覚醒作用があるため、入眠を妨げてしまいます。
●アルコールも飲みすぎを控える
⇒寝酒は『ナイトキャップ』とも呼ばれ、
少し気分が落ち着いて眠りやすくなるとされています。
30分~4時間ほどは眠気が強くなり、
この時に眠ると深いノンレム睡眠(熟睡)が得られるでしょう。
しかし、アルコール分解の過程で発生するアセトアルデヒドは
レム睡眠を阻害する作用があり、またアルコールは利尿作用が高く脱水症状になりやすいのと、
中途覚醒が増えてしまい、睡眠の総量は減りやすいので注意が必要です。
更に、アルコールの睡眠増進作用には耐性が生じやすいため、
毎晩飲んでいると、少しずつ量が増えてしまい、
結果的に睡眠を阻害するような形になりやすいのです。